当事者研究は北海道の「浦河べてるの家」で2001年に誕生し、全国や世界に広がりつつある取り組みです。
当事者研究は自分の苦労や人生の主体性、自分らしい生き方を取り戻していく作業です。また、自分の弱さや苦労の経験をなかまと共有し、なかまと弱さでつながることで、本当の意味での人とのつながりを取り戻していく作業でもあります。そうやって人との緩やかなつながりが出来ると、こころの中も安心できて、知らないうちに、いわゆる症状も優しくなってゆきます。それまでの孤立気味の生き方から人との緩やかなつながりの中で生きてゆく、より自分らしい生き方に変わっていけるように思います。やればやるほど元気になる、「リカバリー」を応援する貴重な体験です。
そこにはいつもポジティブになかまの弱さを認める温かみや、みんなでどっと笑うことの幸せがあります。なかまとゆるゆるとつながって、こころがほんのり温かくなって希望のようなものが見えてきます。
当事者研究について
- 自分の生きづらさを、自分の"大切な苦労である"と捉えるところに特徴があります。
- こころや身体の不調、対処が難しい幻聴や妄想、人間関係の苦労、仕事の苦労、薬との付き合い方など、多くの苦労がありますが、それらの苦労の中から「研究テーマ」を見出して、苦労の背景にある前向きな意味や可能性等を見極めてゆきます。
- みんなと行う研究では、なかまの経験や意見を取り入れながら、自分の助け方や理解を創造してゆきます。合言葉は「自分自身で共に」。自分自身が「自分の苦労の主人公になって」「なかまと共に」研究するというセルフ・ヘルプかつピア・サポーティブなアプローチです。
当事者研究には1人で行う研究、訪問看護などと1対1行う研究、みんなと行う研究などいろんなやり方があって、自分に合ったスタイルで自由に研究できます。
ぴあクリニックでは木曜の午後(診療外)にみんなで行う当事者研究を行っています。
また訪問看護では1人で行う研究のサポートや、訪問看護師と一緒に研究を行うことも出来ます。
興味のある方は一度お問合せ下さい